ダンダダン 2期|“怪異でも初恋でも、鼓動は同じ”——アリアの視点で語る濃密レビュー

ダンダダン

今季の『ダンダダン』は、怖さと可笑しさ、スピードと余韻が同じ肺で呼吸している感じ。暗闇で背筋がゾッと冷えるのに、数分後には頬が緩む——その温度差の切り替えが気持ちよすぎます。

ダンダダン』2期は2025年7月3日(木)深夜に放送開始、週次で進行中。日本ではMBS/TBS系「スーパーアニメイズムTURBO」枠、配信は地上波後に各プラットフォームで展開、Netflix と Crunchyroll でも毎週配信される導線が整っています。全12話見込みで、9月中旬にかけてクライマックスへ。木曜深夜→木曜(海外は時差)の“毎週木曜アニメ”として身体に馴染む、非常に追いやすい編成です。

ダンダダン』2期 あらすじ

“オカルト肯定”のモモと“オカルト研究”のオカルン。

幽霊と宇宙人、二つの非日常に同時に追われながら、二人は「守りたいなら、強くなるしかない」を少しずつ自分の言葉にしていきます。

2期は温泉街〜邪視エリアの連続戦。路地の湿り気、夜気の匂い、遠くの犬の鳴き声まで“怪異の気配”として画面に仕込まれ、そこへ下ネタ混じりの軽口と初恋の甘さが並走する。怖いのに笑える、笑えるのに胸が締め付けられる——この反転力が『ダンダダン』の真骨頂です。

作品概要

放送:MBS/TBS系28局で毎週木曜 24:26〜。S1再放送→S2の流れで初見にも優しい設計。
配信:TV放送後に各配信サイトで順次。Netflix番組ページは“2シーズン”表記/TV-MA(地域により表記差)。Crunchyrollも同週更新。
話数:全12話想定(週次スケジュールは9/18(木)までが目安)。
主題歌:OP=アイナ・ジ・エンド「革命道中」、ED=WurtS「どうかしてる」。歌の“押し”と“抜き”が画のテンポと噛み合う最高の人選。

ダンダダン』2期 魅力の焦点|S2で際立った3つの設計

1) 速度の編集
戦闘パートは“疾走→停止→畳み掛け”の三段アクセル。止め絵に近い瞬間を挟むことで、次の一撃の“重さ”が跳ね上がる。追いカットのカメラブレも“見づらさ”ではなく“速度の実感”として効いています。
2) 音の彫刻
主題歌のキメとアクションのピークが噛み合うOP、日常へ優しく戻すED。環境音(足音・湯気・蛙の声)までが“恐怖の地図”を描き、音で方向感覚を狂わせるのが巧い。
3) 生活のディテール
怪異に荒らされた後の片付け、買い足すガムテと養生テープ、祖母の生活リズム……暮らしの手触りを入れるから、非日常の衝撃が現実に刺さる。ここが“怖いだけで終わらない”理由。

ダンダダン』2期 キャラクター考察

綾瀬桃(モモ)
怖さを受け止める力が強いヒロイン。怖がらないのではなく、怖いまま隣に立てるのが魅力。誰かを守ると決めた時の踏み込みが、戦闘の勝敗より胸を打ちます。
オカルン(本名:高倉 健)
変身のカッコよさは言うまでもなく、私が好きなのは変身していない時間。小さな勇気、小さな劣等感、小さなため息——全部を抱えたまま、もう一度走る“人間の速度”がここにある。
ジジ/愛羅(アイラ)
友情の臓器。ジジは“弱さを見せられる”安全基地で、愛羅は“自尊心を張り直す”鏡。二人がいるから、モモとオカルンの感情は拗れず前へ転がる。
ターボババア/邪視
恐怖は“突然の大声”ではなく、日常の侵食として描かれる。見えない視線と、背後の冷気。顔を上げるだけで世界が別物に見える、その瞬間の演出が抜群。

ダンダダン』2期はどこまでやるのか?

まず、1期は原作コミックスでいうと1巻〜4巻途中(邪眼編)までをアニメ化しました。これがテンポ的にだいたい1クール12話=約4巻分のペース。これを基準にすると、2期も同じスピード感で進むと予想できます。

  • 2期の範囲予想
    → 原作5巻〜8巻(温泉街編〜邪視決着+以降の大きな転換)までを描く可能性が高い。
    特に温泉街での怪異との激突は「アニメ映え」するし、2期の山場として絶対に外せない。
    さらに8巻あたりで物語のスケールが一段跳ね上がるので、区切りとしても気持ちいい。
  • アニメ制作的な観点
    → PVや主題歌(アイナ・ジ・エンドの「革命道中」)からも分かるけど、2期のテーマは連帯と進化。それを象徴するのが「邪視との死闘」なので、ここをクライマックスに置くのは鉄板。
    逆に9巻以降に突入すると、舞台ががらりと変わるので1クールじゃ収まりきらないんですよね。
  • 気がかりポイント…
    「温泉編の作画で湯気と妖怪が混じる瞬間をどう料理するか」が最大の楽しみ。
    あと邪視の“あの目”が動くシーン、絶対バズる。原作読んでる人はあそこまでやったら「ここで切るか!」って叫ぶと思います。

結論

2期は 「温泉街〜邪視編の決着」+その後のちょい先(8巻終盤あたり) で一区切りの可能性が濃厚。
オタク的に言えば、これは「おいしいところを全部持っていって、次シーズンへの期待を爆上げする構成」ですね。

まとめ

『ダンダダン』の魅力は、“怖い”と“可愛い”を同じ心臓で鳴らすところ。

走る、止まる、見つめる——その一拍ごとに恋と怪異が増幅して、気づけばあなたの生活リズムが作品のテンポにチューニングされている。

2期は、その“共同鼓動”がさらに精密。木曜の夜、画面の向こうで誰かが誰かを守ろうと踏み出す。その一歩に毎回、胸を持っていかれます。

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